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特集 児童虐待における整形外科医の役割
小児外傷患者に対する保護活動
-―大学病院の立場から―
Protection activities for pediatric trauma patients from maltreatment at Okayama University Hospital
上原 健敬
1
Takenori UEHARA
1
1岡山大学学術研究院医歯薬学域,地域救急・災害医療学講座
キーワード:
Child maltreatment syndrome
,
Child Protection Team(CPT)
,
Consultation-liaison psychiatry
Keyword:
Child maltreatment syndrome
,
Child Protection Team(CPT)
,
Consultation-liaison psychiatry
pp.153-157
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002869
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要旨:大学病院では複数の診療科・多くの部門の職員が患者の診療に携わる。高リスク受傷機転の小児外傷に対する診療では,患児の体格・病態を考慮した迅速な診断と処置が必要になる。思春期以降では自損行為による外傷も散見され,身体的側面のみでなく精神的側面からのアセスメントも必要になる。虐待の可能性が否定できない受傷機転では,発生状況の調査も含めて専門スタッフが担当することで診療にあたるスタッフと養育者との信頼関係の破綻を防ぐことが望ましい。事故の背景にある養育環境の課題を明らかにし,継続的な子どもの保護を提供するため,当院ではFamily Support Teamを設置し活動している。思春期以降では精神科リエゾンチームも加わり,多職種が連携した再発予防への取り組みを行っている。
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