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特集 整形外科疾患における性差
サルコペニアにおける性差
Sex differences in sarcopenia
若林 秀隆
1
Hidetaka WAKABAYASHI
1
1東京女子医科大学大学院医学研究科,リハビリテーション科学講座
キーワード:
Muscle
,
Prevalence
,
Characteristic
Keyword:
Muscle
,
Prevalence
,
Characteristic
pp.1573-1579
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002802
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要旨:サルコペニア診断のうち,筋肉量と握力のカットオフ値が男女で異なる以上,サルコペニアに多少の性差を認めることは当然である。サルコペニアの診断基準に含まれる筋肉量,筋力,身体機能の性別・年代別の平均値は,いずれも女性よりも男性の方が高い。地域在住高齢者ではサルコペニアの有病割合に性差は少なそうである。一方,入院患者や疾患患者では,サルコペニアの有病割合に性差を認めるが,一概に男性が多いもしくは女性が多いとはいえない。サルコペニアの特徴に関するエビデンスをまとめると,サルコペニアに性差を認めるといえる。しかし,性差に関して一貫した特徴は認めず,対象者や診断基準によるばらつきが大きい。そのため,サルコペニアの性差について,明確な特徴を断言することは難しい。今後,国際的に統一された診断基準を用いて,サルコペニアの性差に関する研究が行われることが望ましいと考える。
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