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特集 整形外科疾患における性差
ロコモにおける性差
Gender differences in locomotive syndrome
山田 恵子
1
Keiko YAMADA
1
1埼玉県立大学,保健医療福祉学部
キーワード:
Locomotive syndrome
,
Gender difference
,
Age
Keyword:
Locomotive syndrome
,
Gender difference
,
Age
pp.1581-1591
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002803
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要旨:ロコモティブシンドローム(ロコモ)は「運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態」であり,進行すると将来介護が必要になるリスクが高まる。要介護の受給者数,受給率とも女性の方が高い。また,ロコモの原因疾患である骨粗鬆症は女性の方が多く,女性の方が筋力が弱いことなどより,ロコモには性差が存在することが予想される。筆者らは全国ロコモ1万人調査の8,681人(男性3,607人,女性5,074人)の解析結果を基に,年齢によるロコモ度テストの変化,ロコモの該当者数,ロコモと関連する因子に性差があるかを調査し検討した。さらに,他の報告の結果を含め,ロコモの該当率や発生率の性差,ロコモと判定された場合の要介護の発生率の性差,ロコモの認知度や不安度の性差も併せて検討した。以上の検討から,ロコモは女性と関連が深いことが明らかになり,今後は特に女性を対象にしたロコモ対策を検討する必要があると考えられる。
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