Japanese
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特集 運動器のバイオメカニクス―Cutting Edge 2021:新しい解析手法と知見
Ⅳ.骨・軟骨・細胞
繰り返し圧縮刺激による関節内組織の生物学的応答
Biological response of intra-articular tissue to cyclic compressive mechanical stimulation
金本 隆司
1
,
辻井 聡
2
,
前 達雄
3
,
中田 研
1
Takashi KANAMOTO
1
,
Akira TSUJII
2
,
Tatsuo MAE
3
1大阪大学大学院医学系研究科,健康スポーツ科学講座 スポーツ医学
2同上,器官制御外科学,整形外科
3同上,運動器スポーツバイオメカニクス学,共同研究講座
キーワード:
Mechanical stress
,
Osteoarthritis
,
Three-dimensional cell culture
Keyword:
Mechanical stress
,
Osteoarthritis
,
Three-dimensional cell culture
pp.651-658
発行日 2021年4月30日
Published Date 2021/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001723
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要旨:骨や筋肉,腱,靱帯などの運動器を構成する生体組織は,様々な種類のメカニカルストレスを受ける。メカニカルストレスは,組織の恒常性維持の重要な要素である一方で,関節症などの運動器疾患の病因ともなりうる。関節内に目を向けると,関節軟骨や膝関節の半月板は,物理的な外力を受けるための合目的な形状・構造をもち,マクロなレベルでの理解は深まりつつある。その一方で,メカニカルストレスに対する生物学的な反応について,分子メカニズムレベルの解明を目指した研究は,その端緒についたばかりではあるが,近年,優れた研究成果が報告されつつある。メカニカルストレス研究の問題の一つとして,実験系の構築の困難さが挙げられるが,当研究室では,細胞の三次元培養を目的としたアテロコラーゲンスポンジを企業と共同開発し,独自の繰り返し力学負荷培養システムと組み合わせることによって,関節症モデルとして用いた研究を行っている。
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