外傷性前足部壊死に対して軟部組織再建を要した1例

A case of soft tissue reconstruction for traumatic large forefoot necrosis

要旨：外傷性前足部壊死に対して，遊離皮弁を用いて軟部組織再建を行った1例を経験した。症例は47歳男性で，圧挫損傷による右足趾多発開放脱臼骨折を受傷した。広範囲前足部壊死に至り，遊離前外側大腿皮弁で被覆した。皮弁は問題なく生着し，術後皮膚潰瘍を認めず，受傷3カ月で市販靴を履くことができた。前足部軟部組織再建は被覆範囲と耐久性の観点から前外側大腿皮弁も選択肢になりうる。