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特集 整形外科とメンタルヘルス
リハビリテーションにおけるメンタルヘルスケア
-―運動器慢性疼痛を中心に―
Mental health care in rehabilitation;focus on chronic musculoskeletal pain
服部 貴文
1
,
松原 貴子
1
Takafumi HATTORI
1
1神戸学院大学大学院,総合リハビリテーション学研究科
キーワード:
Exercise
,
Patients education
,
Cognitive behavioral therapy
Keyword:
Exercise
,
Patients education
,
Cognitive behavioral therapy
pp.691-698
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002578
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要旨:痛みには感覚的な側面だけでなく疼痛認知・情動などの精神心理的側面が関与し,「恐怖―回避モデル」に示される痛みの悪循環が形成される。一方,運動は慢性疼痛に対する第一選択治療法に位置づけられており,様々な内因性の鎮痛機序を介して痛みや併発する諸症状の改善に有効である。しかし,運動に対する恐怖や不安によってその導入・継続が困難な患者は少なくなく,こういった患者には運動の阻害因子を整理,是正しながら,行動変容を起こす患者教育や認知行動療法を運動療法に組み合わせる必要がある。行動変容アプローチを組み合わせた運動療法は,① 教育とreassurance,② ゴールセッティング,③ 運動処方,④ 運動の実践(セルフエクササイズ)とセルフモニタリング,⑤ フィードバックとゴール・運動処方変更のプロセスを通じて,認知と行動を変容させ,身体活動を活性化するとともに,症状の捉え方を改善させることが期待される。
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