Japanese
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臨床
不安定型大腿骨転子部骨折,後外側骨片の固定法
-―OLSA®を使用すると後外側骨片の変位量は減るのか?―
Posterolateral fragment fixation of unstable trochanteric femoral fractures using OLSA®;does OLSA® reduces displacement of the posterolateral fragment?
宇佐美 琢也
1
,
高田 直也
2
,
岩田 英敏
2
,
永谷 祐子
1
,
村上 英樹
3
,
黒柳 元
3
Takuya USAMI
1
,
Naoya TAKADA
2
,
Hideki MURAKAMI
3
1名古屋市立大学医学部附属東部医療センター,整形外科
2JA愛知厚生連海南病院,整形外科
3名古屋市立大学医学部,整形外科
キーワード:
Trochanteric femoral fracture
,
Posterolateral fragment
,
Internal fixation
Keyword:
Trochanteric femoral fracture
,
Posterolateral fragment
,
Internal fixation
pp.1341-1346
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002299
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要旨:股関節の運動に重要な中殿筋や短外旋筋群が付着している大腿骨転子部後外側骨片(PL骨片)は,不安定型大腿骨転子部骨折に対する髄内釘治療の安定性と関連している。PL骨片の解剖学的な整復と固定は困難であるが,2020年,PL骨片固定用のインプラントであるOLSA®(帝人ナカシマメディカル株式会社)が使用可能となった。本研究では術前後単純CT軸位断像を用いて,OLSA®使用の有無,ラグスクリュー挿入部骨折線の有無でPL骨片の転位量に差があるかどうかを後ろ向きに比較検討した。PL骨片の術後転位量はOLSA®使用群で有意に少なかった。OLSA®非使用例でのラグスクリュー挿入部骨折線の有無とPL骨片の術後転位量の関係は確認できなかった。OLSA®の使用により,PL骨片の術後転位量が少なくなり,術後機能予後向上の可能性が示された。
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