整形外科手術 名人のknow-how
不安定型大腿骨転子部骨折に対する後外側骨片固定用プレートを用いた手術
徳永 真巳
1
Masami TOKUNAGA
1
1福岡整形外科病院
pp.1170-1177
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001863
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後外側骨片(posterolateral;PL骨片)が転位した不安定型転子部骨折に対する髄内釘固定では,しばしば近位と遠位の主骨片同士の接触が得られる前に近位骨片が髄内釘に接触し,それ以上のスライディングが止まってしまう現象が発生する1)。その場合,骨折部に間隙が生じるが,ラグスクリューの把持力が強力であり,多くは骨折間隙を新生骨が埋めて骨癒合に至る。しかしまれではあるが,骨癒合が獲得される前に近位骨片が転位し,カットアウトに至る症例も存在する1)。近年,不安定型転子部骨折に対しては,骨折部前方内側の骨皮質を接触させることで,骨癒合に導くことが推奨されてきた1)~3)。
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