足関節周囲外傷の術後リハビリテーション

Postoperative rehabilitation of ankle joint injuries

要旨：足関節は外傷の発生頻度が高い部位であり，足関節外側靱帯損傷やアキレス腱断裂などの軟部組織損傷，足関節果部骨折などの骨折による手術例も多い。足関節周囲外傷の術後リハビリテーションでは，軟部組織損傷・骨折ともに現時点でのエビデンスをベースとして，修復組織への異常ストレスに配慮しながら，失われた機能を積極的に回復させることが重要となる。足関節外側靱帯損傷，足関節骨折ともに，術後の免荷時期には炎症消失と足関節背屈可動域の改善に努め，荷重開始後には足関節底屈筋群を中心とした筋力トレーニングやバランスエクササイズがポイントとなる。いずれの疾患においても修復組織へのストレスに考慮しながらリハビリテーションを進めることがスムーズな日常生活活動やスポーツ復帰につながる。