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「エビデンス」という言葉のもつ危うさ
岩渕 真澄
1
Masumi IWABUCHI
1
1公立大学法人福島県立医科大学会津医療センター,整形外科・脊椎外科学講座
pp.963-963
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002212
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「エビデンス」という概念が医学・医療の分野に導入されて久しい。昨今では医学教育や卒後教育の現場でもその概念が定着し,初期研修医からも「先生,その治療法にエビデンスはあるのですか?」などと聞かれることがある。もちろん,臨床の現場にいるわれわれは,常にエビデンスを意識した医療を実践しなければならないというのは論を俟たない。しかしながら,「エビデンス」という言葉は同時に危うさを併せもつということを時折実感するので,本稿ではそれについて述べたい。
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