Japanese
English
特集 足関節周囲外傷の治療
新鮮距骨骨軟骨損傷の治療
Management of the acute osteochondral lesion of the talus
中佐 智幸
1
,
生田 祥也
2
,
住井 淳一
2
,
猫本 明紀
2
,
川端 紳悟
2
,
安達 伸生
2
Tomoyuki NAKASA
1
,
Yasunari IKUTA
2
1広島大学病院,未来医療センター
2広島大学大学院医系科学研究科,整形外科学
キーワード:
Osteochondral lesion
,
Talus
,
Fracture
Keyword:
Osteochondral lesion
,
Talus
,
Fracture
pp.1031-1035
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002224
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:距骨骨軟骨損傷(OLT)は,反復性の微小外力または1回の強い外力によって軟骨・軟骨下骨が剝離する状態であるが,足関節捻挫や足関節周囲骨折などの急性足関節外傷によって発生するものも多く,OLTを見逃さないよう注意する必要がある。OLTはこれらの疾患の遺残疼痛の原因にもなるため,適切な診断と治療が重要である。単純X線でのOLTの診断率は低いため,CT,MRIでの診断が中心となる。OLTの新鮮例は関節内骨折であるため,できるだけ,骨軟骨片を骨釘や吸収ピンで固定する。病変部の面積が100mm2以内であれば,関節鏡視下に切除しても術後成績は良好とされている。足関節捻挫や足関節周囲骨折などの急性足関節外傷において,OLTの存在を念頭に置いて診断を進め,病変部の状態に応じて適切な治療を行うことが,良好な治療成績を得る上で重要である。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.