発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009224972
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2003年11月~2005年11月に距骨骨軟骨病変に対し自家骨軟骨移植術を施行した8例8足(男3例、女5例、年齢16~62歳)を対象に検討した。術後経過観察期間は平均1年8ヵ月であった。外傷または疼痛の出現~初診の期間は平均1年7ヵ月、骨軟骨病変の病期はBerndt-Harty分類stageIII 4足、stageIV 1足で軟骨下骨嚢腫を伴った分類不能例が3足であった。移植した骨軟骨柱は直径5~9mm、長さは全て15mm、数は1~3個で、AOFASスケールは術前平均78点が術後平均97点と有意に改善し、術後2足に足関節部痛が遺残したが軽度であった。足関節可動域(ROM)は背屈が平均19°から22°、底屈は平均58°が57°となった。膝関節は調査時のLysholmスケールが平均98点で軟骨採取による膝関節痛を2例に認めたが軽度で日常生活に支障はなかった。移植骨軟骨柱はX線学的に全例癒合し関節症性変化の出現もなく、術前に関節症性変化を認めた1足にも進行を認めなかった。以上より良好な成績を得たが、問題点として病変が大きいと術後成績が劣る傾向にあった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009