発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009224971
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2005年10月~2007年12月に病変の長径が15mm以下の距骨骨軟骨損傷(OLT)に対し関節鏡視下にbone marrow stimulation techniqueを施行した15例15足(男9、女6、年齢13~64歳)を対象に治療成績を検討した。不安定性を認めた病変には切除・掻爬・穿孔を、病変が転位したstage 4と嚢胞を伴ったstage 5には掻爬・穿孔を、不安定性のないものには経内果的に穿孔を行った。術後平均観察期間は17.2ヵ月であった。穿孔を施行した5足はいずれもgoodであり、掻爬・穿孔を施行した2足はgoodとpoorが各1足でpoor 1足は長径10mmの嚢胞を有するstage 5であった。切除・掻爬・穿孔は8足に施行しgoodが7足、fairが1足であった。合併症はドリル刺入部内果の一時的疼痛を訴えた2足であった。以上より嚢胞を伴ったOLTの治療には注意が必要であるが、鏡視下手技は低侵襲で病変の大きさと安定性に応じた治療法の選択で短期的には良好な成績が獲得できた。
©Nankodo Co., Ltd., 2009