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特集 末梢神経―Current Concept in 2022
Ⅱ.末梢神経疾患の診断
脊椎疾患との鑑別
Differentiation from spinal cord or root disorders
園生 雅弘
1
Masahiro SONOO
1
1帝京大学医学部附属病院,脳神経内科
キーワード:
Entrapment neuropathy
,
Myotome
,
Electrodiagnosis
Keyword:
Entrapment neuropathy
,
Myotome
,
Electrodiagnosis
pp.531-539
発行日 2022年4月30日
Published Date 2022/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002120
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要旨:末梢神経外科疾患,主に絞扼・圧迫性ニューロパチーと脊椎・脊髄疾患の鑑別においては,臨床症候と電気生理学的検査が最も重要である。臨床症候においては筋力低下分布,腱反射,感覚障害の分布が診断に最も役立つが,これが可能となるためには,神経筋解剖の知識が必須である。特に筋力低下分布から診断を下すためには筋節がキーとなるが,筋節表には成書間の差が無視できない。筆者らは生データに基づく筋節表を提示しているので参考としていただきたい。電気生理学的検査は機能をみることができるのが利点で,患者の症候がどこに起因するかを直接同定できる場合がある。神経症候を補完する手法として神経伝導検査(NCS),体性感覚誘発電位,針筋電図などの電気生理学的検査を自由に使いこなすことが望まれる。絞扼・圧迫性ニューロパチーの診断にはNCSが最も役立つが,特に伝導ブロックの診断には様々なpitfallがあり,正確な技能修得が必須である。
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