整形外科手術 名人のknow-how
弛みのないステムを再置換するには
-—ステムの抜去と人工股関節再置換術の実際—
名越 智
1
Satoshi NAGOYA
1
1札幌医科大学,生体工学運動器治療開発講座
pp.1356-1359
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001903
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近年,人工股関節再置換術(revision total hip arthroplasty;reTHA)に至る原因疾患に変化がみられている。従来は臼蓋カップ,ステムの弛みが37.4%,脱臼が22.9%,感染が15%,ポリエチレン摩耗が12%であった1)。しかし,金属-金属摺動面をもつ人工股関節に代表されるadverse reaction to metal debris(ARMD)やポリエチレンと金属骨頭間の関節摺動面をもつ人工股関節のtrunnionosis(ARMDの原因がステムネックtrunnionにある場合)が報告されている2)3)。感染や脱臼,ARMD例におけるreTHAではステムに弛みがなく,固着したステムの抜去が必要となる4)。
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