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特集 整形外傷治療 update 2021
大腿骨近位部骨折の整復と内固定
Reduction and fixation of the proximal femoral fracture
北田 真平
1
Shimpei KITADA
1
1兵庫県立西宮病院,四肢外傷センター
キーワード:
Femoral neck fracture
,
Trochanteric fracture
,
Reduction technique
Keyword:
Femoral neck fracture
,
Trochanteric fracture
,
Reduction technique
pp.1281-1290
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001877
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要旨:大腿骨近位部骨折において良好な骨接合術の術後成績を得るためには,解剖学的な整復位の獲得が重要である。大腿骨頚部骨折における骨接合術では,閉鎖的な整復を試みても整復が不十分な場合は観血的な整復を行う。外反嵌入型ではKirschner鋼線を用いた整復が有用である。転位型ではSmith-Petersonアプローチを使用して関節内を直接観察し整復を行う。大腿骨転子部骨折では,側面像における整復位の獲得が重要である。近位骨片がsubtype Pの位置にあれば,腸骨大腿靱帯を剝離し骨折部にエレバトリウムを挿入しsubtype Aの状態に整復する。また大転子が大きく後方に転位している症例では,髄内釘が後方から挿入されやすい。このため,大転子骨片も前方に向けて整復する必要がある。AO分類31A3タイプの骨折では内反および外旋転位は牽引では整復されないため,Kirschner鋼線を使用して近位骨片の整復を行う。
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