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特集 整形外傷治療 update 2021
脆弱性骨盤輪骨折
Fragility fractures of the pelvis
吉田 昌弘
1
Masahiro YOSHIDA
1
1藤田医科大学病院高度救命救急センター,救急科
キーワード:
Fragility fractures of pelvis
,
Rommens classification
,
Trans-sacral screw
Keyword:
Fragility fractures of pelvis
,
Rommens classification
,
Trans-sacral screw
pp.1291-1300
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001878
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要旨:骨盤輪骨折といえば従来高エネルギー外傷に伴う若年者の外傷が中心であったが,近年,急激な高齢化の進行に伴い軽微な外傷による高齢者の脆弱性骨盤輪骨折の症例が増加している。その特徴として,多くの症例は立位レベルからの転倒により受傷するが,約8%の症例で受傷機転が明らかでないものも存在する。画像診断においては仙骨骨折の有無の評価のためにCT検査は現在必須といえる。その治療法においてはまだ確立していないものの第一選択は保存加療となる。ただし保存加療というのは疼痛コントロールと並行し早期離床を目指した積極的なリハビリテーション加療の開始を意味する。保存加療開始後約1週間経過しても疼痛により離床が困難と判断された場合は,全身状態を評価した上で手術適応を検討する。手術加療は基本的にはtrans-sacral screwなどの経皮的screw固定で対応可能であり,可能な限り低侵襲な手術を選択する。
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