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特集 運動器のバイオメカニクス―Cutting Edge 2021:新しい解析手法と知見
Ⅳ.骨・軟骨・細胞
Dynamic optical coherence straingraphy(D-OCSA)を用いた初期変形性膝関節症軟骨における粘弾性挙動のマイクロ断層可視化診断法
Microtomographic visualization of viscoelastic behavior of early OA cartilage using dynamic optical coherence straingraphy(D-OCSA)
佐伯 壮一
1
,
古川 大介
2
Souichi SAEKI
1
,
Daisuke FURUKAWA
2
1名城大学理工学部,メカトロニクス工学科
2秋田県立大学システム科学技術学部,知能メカトロニクス学科
キーワード:
Optical coherence tomography
,
Dynamic optical coherence straingraphy
,
Osteoarthritis
Keyword:
Optical coherence tomography
,
Dynamic optical coherence straingraphy
,
Osteoarthritis
pp.659-666
発行日 2021年4月30日
Published Date 2021/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001724
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要旨:軟骨組織の力学挙動をマイクロ断層可視化するdynamic optical coherence straingraphy(D-OCSA)について,その構成システムおよび初期変形性膝関節症(膝OA)軟骨診断能について紹介した。本システムはoptical coherence tomography(OCT)を用いて,軟骨内部を約5μmの高空間分解能にて断層可視化し,取得した連続断層画像から微小ひずみ速度を非侵襲断層可視化することができる。軟骨表層において圧縮ひずみ速度の局所集中が観察され,さらに応力緩和挙動にて,正常軟骨と模擬OA軟骨の相違が認められた。これは,コラーゲン配向特性に関与する軟骨表層の圧密効果と軟骨水の流動特性に基づく組織粘弾性特性に支配されていると考えられる。以上より,膝OAに代表される変性関節疾患において,その力学挙動のマイクロ断層可視化からin vivo臨床診断法としての有効性が示唆された。
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