発行日 2002年6月1日
Published Date 2002/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002233102
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三重県度会郡南勢町の成人病検診を受診した65歳以上の住民で重篤な膝外傷・脊椎外傷の既往がない602名に対して膝・脊椎検診を併せて行い,膝関節症の発生頻度と危険因子,脊椎症,遠位指節間関節症(DIP関節症)との相互関係などを調査した.X線像上,膝関節症の頻度は男11.7%,女36.0%,脊椎症の頻度は男42.3%,女35.5%,DIP関節症の頻度は男42.3%,女48.2%であった.男女とも膝関節症と脊椎症との間に正の相関が認められた.女は膝関節症とDIP関節症との間にも正の相関が認められたが,脊椎症とDIP関節症は関連していなかった.女では肥満,加齢,DIP関節症,脊椎症が膝関節症の危険因子となっていたのに対し,男では脊椎症以外に膝関節症の危険因子はなく,男女で膝関節症の発症メカニズムが異なる可能性が示唆された
©Nankodo Co., Ltd., 2002