特集 内分泌疾患に伴う運動器障害
先端巨大症と骨・関節障害
高橋 裕
1
1神戸大学大学院医学研究科,糖尿病内分泌内科学
キーワード:
Acromegaly
,
Bone
,
Joint
Keyword:
Acromegaly
,
Bone
,
Joint
pp.1543-1548
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000232
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要旨:先端巨大症は,成長ホルモン(GH)産生下垂体腺腫によって引き起こされるGH,IGFIの過剰により,特徴的な顔貌や身体所見および合併症,予後の悪化をきたす疾患だが,骨関節障害は代表的な合併症の一つである。先端巨大症では骨密度は増加傾向を示すが,椎体骨折は増加する。関節痛をしばしば認めQOLの低下をきたす要因となる。変形性関節症,手根管症候群をきたし整形外科を受診することはまれではないため,比較的若年性の椎体骨折,変形性関節症,手根管症候群などに遭遇したときには,必ず先端巨大症の可能性を疑い特徴的な顔貌の変化や手足の容積の増大に注意し見落とさないことが大切である。
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