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特集 整形外科疾患の運動療法—最近の進歩
変形性股関節症と人工股関節全置換術後の運動療法
-—最新の知見—
Update of exercise therapy for osteoarthritis of the hip and total hip arthroplasty
神野 哲也
1
,
池田 崇
2
Tetsuya JINNO
1
,
Takashi IKEDA
2
1獨協医科大学埼玉医療センター,整形外科
2昭和大学保健医療学部,理学療法学科
キーワード:
Rehabilitation therapy
,
Muscle strengthening exercise
,
Nutrition therapy
Keyword:
Rehabilitation therapy
,
Muscle strengthening exercise
,
Nutrition therapy
pp.427-433
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001681
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要旨:変形性股関節症では疼痛性の廃用や神経筋抑制により股関節周囲筋の萎縮が生じ,関節不安定性が助長され応力集中の改善が妨げられる。したがって,適切な筋力強化により不安定性を改善し,関節合力の方向を正常化させ応力を分散させることは,症状緩和および疾患病期の進行抑制に有効と考えられる。一方,進行した変形性股関節症に対する究極の治療方法として人工股関節全置換術があるが,手術までに生じた筋萎縮は術後も改善しにくいことが知られている。運動療法としては,変形性股関節症においては低負荷高回数の筋力強化訓練を代償運動の抑制に留意しながら行うことが推奨される。人工股関節全置換術後においても術前から筋力維持を図り,術後も高いコンプライアンスで筋力強化訓練を継続することが重要である。分枝鎖アミノ酸摂取などの栄養療法も追加することで,運動療法への相乗効果が期待できる。
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