Japanese
English
臨床経験
脱臼性変形性股関節症に対する全人工股関節置換術の治療成績
Total Hip Arthroplasty in Congenital Dislocation of the Hip
稲尾 茂則
1
,
安藤 御史
1
,
後藤 英司
1
Shigenori Inao
1
1旭川医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Asahikawa Medical College
キーワード:
脱臼性変形性股関節症
,
dislocated coxarthrosis
,
全人工股関節置換術
,
total hip arthroplasty
,
臼蓋形成不全
,
acetabular dysplasia
,
自家骨移植
,
bone autograft
,
長期成績
,
long-term results
Keyword:
脱臼性変形性股関節症
,
dislocated coxarthrosis
,
全人工股関節置換術
,
total hip arthroplasty
,
臼蓋形成不全
,
acetabular dysplasia
,
自家骨移植
,
bone autograft
,
長期成績
,
long-term results
pp.1289-1295
発行日 1993年11月25日
Published Date 1993/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901248
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抄録:当科における脱臼性変形性股関節症に対する全人工股関節置換術の治療成績を検討した.症例は,34例40股で,手術時平均年齢は52歳,経過観察率は100%であった.ソケットは原臼設置とし,臼蓋再建として切除骨頭頸部による独自の自家骨移植を34股に行った.全例移植骨の骨癒合が得られ,荷重部では骨梁の再構築が見られた.合併症としては,骨移植及び脚延長に起因するものが大部分であった.感染例を除く術後5年以上(5年2ヵ月から13年,平均8年10ヵ月)の長期経過24例に対して,臨床評価(疼痛・歩行能力・関節可動域)及びX線評価を行った.臨床評価では,疼痛及び歩行能力の著明な改善が維持されていたが,可動域の改善はわずかであった.X線評価では,ソケットの機械的弛みは骨移植例で15%であった.ステムの弛みはなかった.再置換に至った例はない.今回の調査より,我々の骨移植による臼蓋再建法の有用性が示唆された.
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