Japanese
English
特集 早期変形性膝関節症の診断と治療
早期変形性膝関節症に対する半月板修復術の適応と限界
Indication and limitation of meniscus repair for early knee osteoarthritis
大野 真弘
1
,
植原 健二
1
,
木城 智
1
,
工藤 貴章
1
,
大沼 弘幸
2
,
仁木 久照
1
Mahiro OHNO
1
,
Hiroyuki ONUMA
2
1聖マリアンナ医科大学,整形外科学講座
2川崎市立多摩病院
キーワード:
Osteoarthritis
,
Meniscus repair
,
Medial meniscus posterior root tear(MMPRT)
Keyword:
Osteoarthritis
,
Meniscus repair
,
Medial meniscus posterior root tear(MMPRT)
pp.313-320
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001654
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要旨:近年,変形性膝関節症(OA)の原因の一つに内側半月板後根損傷(MMPRT)が指摘されている。そのため,半月板損傷の早期診断と治療がOA進行予防に重要である。半月板治療は,以前は切除術が主流であったが,半月板温存の重要性が指摘され修復術の適応が拡大した。文献検索上,MMPRTに対してpullout法による修復術が行われていたが,MMPRT以外の半月板損傷と比較しOA進行率が高い結果となった。MMPRTはhoop機能が破綻し,半月板逸脱が生じ関節接触圧が上昇しOA進行を加速させる。また,下肢アライメント不良もMMPRTのリスクファクターで,内反が強い症例は半月板修復術の成績が悪い。治療は,損傷部を修復するpullout法のみでは限界があり,MMPRTの病態に合わせ逸脱を改善させるためのcentralization法や骨切り術によるアライメント矯正を併用する必要がある。
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