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特集 骨粗鬆症性椎体骨折治療の最新知見
骨粗鬆症性椎体骨折による脊椎障害に対する手術治療
Surgical treatment for spinal disorders with osteoporotic vertebral fractures
寺井 秀富
1
,
中村 博亮
1
Hidetomi TERAI
1
1大阪市立大学大学院医学研究科,整形外科学教室
キーワード:
Osteoporotic vertebral fracture
,
Spinal disorder
,
Surgical intervention
Keyword:
Osteoporotic vertebral fracture
,
Spinal disorder
,
Surgical intervention
pp.187-194
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001183
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要旨:骨粗鬆症性椎体骨折は背部痛だけでなく,神経圧排や脊柱変形など様々な脊椎障害の原因となる。骨粗鬆症性椎体骨折に対する治療は薬物治療を含む保存治療から外科的治療まで多岐にわたり現在もエビデンスの構築が進んでいる。椎体形成術に対するエビデンスは本邦を中心として蓄積が進んでいるが,椎体形成術以外の外科的治療に関しては病態のバリエーションが多く,一定の見解が得られていないのが現状である。椎体形成術以外の外科的手術方法の選択には病態の把握が重要であり,病態に即してin situ固定,椎体形成術+後方固定,前方固定,骨切り術を含めた変形矯正などが選択され,時にはそれらを同時に行うこともある。前方固定術では局所後弯の矯正は可能であるが,短い後方固定では脊柱アライメント矯正は得られないが満足な除痛効果とADLの改善は得られることから,病態に即した術式選択が重要であるといえる。
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