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特集 骨粗鬆症性椎体骨折治療の最新知見
骨粗鬆症・椎体骨折と腰曲がり
Osteoporosis, vertebral fractures, and spinal sagittal imbalance
宮城 正行
1
,
内田 健太郎
1
,
井上 玄
1
,
高相 晶士
1
Masayuki MIYAGI
1
1北里大学医学部,整形外科学
キーワード:
Low back pain
,
Health-related quality of life
,
Sarcopenia
Keyword:
Low back pain
,
Health-related quality of life
,
Sarcopenia
pp.195-202
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001184
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要旨:骨粗鬆症診療においてはしばしば腰痛,特に間欠性腰痛を訴える患者に遭遇し,健康関連QOLの低下も問題となる。これは椎体骨折とそれに伴う脊柱矢状面アライメント異常(腰曲がり)が原因である可能性があるが,椎体骨折がなくとも骨粗鬆症患者が腰曲がりを呈することも多い。腰曲がりの病態には骨粗鬆症とサルコペニアが深く関与しており,双方の深い理解が腰曲がりの理解と適切な治療戦略に直結すると考えられる。また,腰曲がりがあると,腰痛や健康関連QOLの低下だけでなく,胃食道逆流症が問題となることがある。これらの問題を解決するために,腰曲がりの治療として医療技術の進歩を背景に,近年手術治療が積極的に選択されるようになってきた。しかし,腰曲がりに対する手術治療は非常に高侵襲で高い合併症率が懸念される。そのため,腰曲がりの背景にある骨粗鬆症とサルコペニアに対するアプローチを含めた非手術治療の充足を図りたい。
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