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特集 骨粗鬆症性椎体骨折治療の最新知見
骨粗鬆症性椎体骨折受傷時の骨粗鬆症治療薬剤の考え方
Osteoporosis medications immediately after vertebral fractures
高畑 雅彦
1
Masahiko TAKAHATA
1
1北海道大学大学院医学研究院,整形外科学教室
キーワード:
Osteoporosis
,
Medications
,
Vertebral fractures
Keyword:
Osteoporosis
,
Medications
,
Vertebral fractures
pp.141-146
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001177
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要旨:骨粗鬆症性椎体骨折は連鎖的に発生することが知られている。この現象は椎体骨折カスケードあるいはドミノ骨折と呼ばれ,後弯変形により慢性的な腰背部痛や逆流性食道炎,日常生活機能の低下などを引き起こす。そのため,脆弱性椎体骨折患者に対しては骨密度測定の有無にかかわらず薬物治療介入が推奨されている。使用する薬剤の種類については,現在,明確な選択基準はないが,骨折直後から数カ月以内は骨折リスクが一過性に急上昇(imminent fracture risk)することから,骨形成促進剤や強力な骨吸収抑制薬は最後の切り札ではなく最初の治療として用いることが提案されている。特に骨形成促進剤は副次的に骨修復促進効果も期待できることから,骨折後早期から導入するメリットが高いが,“がん” などによる病的骨折を除外診断してから使用する必要がある。
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