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特集 脊椎脊髄外科の最近の進歩
Ⅱ.各種疾患に対する治療法・モダリティ
骨粗鬆症を有する患者への治療
骨粗鬆症性椎体骨折におけるballoon kyphoplasty
Balloon kyphoplasty for osteoporotic vertebral compression fracture
佐藤 雄亮
1
Yusuke SATO
1
1東京大学医学部附属病院,整形外科・脊椎外科
キーワード:
Balloon kyphoplasty
,
Osteoporotic vertebral compression fracture
,
Osteoporosis
Keyword:
Balloon kyphoplasty
,
Osteoporotic vertebral compression fracture
,
Osteoporosis
pp.593-597
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000874
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要旨:Balloon kyphoplasty(BKP)は,骨粗鬆症性椎体骨折に対し行う経皮的椎体形成術の一つである。保存治療に抵抗性であり,ADL障害をきたしている症例が対象となる。椎体骨折が後壁まで及んでいる場合など,骨セメントの椎体内保持が困難な症例は非適応となる。手術は透視下に経皮的にバルーンを挿入,拡張させてからバルーンを抜去,骨セメントを注入・充填する。低侵襲手術ではあるものの,合併症としてセメントの椎体外漏洩,術後隣接椎体骨折などがあり注意を要する。エビデンスは多くはないが,保存治療とのランダム化比較試験ではBKP群においてQOLスコア,背部痛の改善が得られており,有効な術式である。十分な保存治療で除痛が得られない症例でBKPを考慮する。いずれの治療方法を選ぶとしても,骨粗鬆症治療は必須である。
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