超音波エコーを用いた頚部神経根ブロック

Root block for cervical radiculopathy using ultrasonography

要旨：頚部神経根症の症例に対し，外来で超音波エコーを用いて頚部神経根を同定しブロック注射を行い，その的中率と効果，合併症について検討を行った。13症例17部位で，C5神経根が1例，C6神経根が9例，C7神経根が7例であった。1回のブロック注射に有する時間は約5分程度であった。全40回の投与において，的中率は100％であり，椎骨動脈損傷や神経障害などの合併症は認めなかった。超音波エコーでは神経根や針刺入部周囲の血管を確実に同定することができる。超音波エコーを用いた頚部神経根ブロックは簡便で安全に治療を行うことのできる非常に有用な治療法である。