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特集 脊椎脊髄外科の最近の進歩
Ⅱ.各種疾患に対する治療法・モダリティ
頚椎・胸椎疾患に対する治療
頚椎人工椎間板置換術
-―本邦への導入に際して―
Cervical total disc replacement
吉井 俊貴
1
Toshitaka YOSHII
1
1東京医科歯科大学,整形外科学分野
キーワード:
Total disc replacement
,
Cervical spine
,
Motion preservation
Keyword:
Total disc replacement
,
Cervical spine
,
Motion preservation
pp.513-519
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000863
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要旨:頚椎人工椎間板置換術(TDR)は前方固定術における隣接椎間の問題を解決することを主たる目的として開発された。1990年代に欧米主導で臨床使用が始まり,米国では2007年にFDAの承認を受け,現在のところ7種類の製品が認可されている。頚椎TDRは韓国,中国をはじめとしてアジア諸国でも広く施行されてきており,本邦では2017年に承認され,臨床使用が始まった。日本でTDRを導入するにあたり,日本脊椎脊髄病学会,日本脊髄外科学会でワーキンググループを作り,頚椎人工椎間板適正使用基準を策定,手術適応,禁忌,術者基準,施設基準,必要なトレーニングシステムなどを定めた。多椎間の発育性脊柱管狭窄の多い日本でどの程度のニーズがあるかなど,まだまだ未知数の部分もあるが,頚椎変性疾患に対する治療方法の選択肢が増えることになり,個々の患者に,より適した治療が可能になると期待される。
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