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特集 宇宙医学から学ぶロコモ予防
宙陸両用のトレーニング装置の開発
-―宇宙医学研究のスピンオフ―
Development of a training device for both on the ground and in space
志波 直人
1
,
松瀬 博夫
1
,
大本 将之
1
,
橋田 竜騎
1
,
戸次 将史
1
,
田川 善彦
1
Naoto SHIBA
1
1久留米大学医学部整形外科学教室,久留米大学リハビリテーションセンター
キーワード:
Space medicine
,
Musculoskeletal system
,
Disuse atrophy
Keyword:
Space medicine
,
Musculoskeletal system
,
Disuse atrophy
pp.713-723
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000897
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要旨:加齢により筋肉や骨はおおよそ1年間に1%程度萎縮するが,ベッドレストなどの廃用性萎縮では,筋は1~2日で1%,骨は1カ月で1%程度萎縮する。活動性低下は,このような筋力低下・筋萎縮,骨密度低下・骨萎縮など筋骨格系の廃用性変化をきたすため,活動性の維持は廃用予防のために重要である。同様に,宇宙飛行士では無重力により,より顕著な筋骨格系廃用が発生する。臨床と宇宙飛行士の筋骨格系変化には共通点も多く,この予防対策は臨床医学,宇宙医学ともに重要な課題である。国際宇宙ステーションでは,1日2.5時間以上のAREDなどの機器による運動が行われるが,今後想定される月や火星での有人宇宙開発での小型宇宙船では使用が困難である。われわれは,宇宙環境で有効な筋骨格系維持装置の開発を目指し,無重力環境で使用可能で携行が容易な小型トレーニング装置の研究開発を実施してきた。同時進行で,臨床での応用を目指し,企業との産学共同研究を実施し,宇宙でも地上でも使用できる装置「宙陸両用装置」と位置づけて研究開発を行ってきた。この成果として,下肢用トレーニング装置を市販化した。
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