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特集 脊椎脊髄外科の最近の進歩
Ⅱ.各種疾患に対する治療法・モダリティ
脊椎外傷への治療
高エネルギー外傷による胸腰椎椎体骨折に対するPPS
Percutaneous pedicle screw fixation for high-energy thoracolumbar spinal trauma
笹川 武史
1
Takeshi SASAGAWA
1
1富山県立中央病院,整形外科
キーワード:
Percutaneous pedicle screw
,
Thoracolumbar spinal trauma
,
Minimally invasive surgery
Keyword:
Percutaneous pedicle screw
,
Thoracolumbar spinal trauma
,
Minimally invasive surgery
pp.677-683
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000886
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要旨:高エネルギー外傷に伴う胸腰椎椎体骨折に対する脊椎固定術において,経皮的椎弓根スクリュー(PPS)を用いることにより,従来の開放手術に比べ軟部組織への侵襲や手術による出血を軽減できる。そのため,受傷早期に脊椎骨折を固定することにより全身および局所の合併症を低減することができるというspine damage control(SDC)に基づいた治療を,理想的に行える理にかなった方法である。脊椎外傷における後方固定の用途は骨折椎の上下1椎体でのshort stabilizationのみならず,症例に応じてlong stabilizationや前方手術に先駆けたSDCなどがあるが,そのすべてにPPSによる後方固定術は適応となる。一方で,従来の開放手術に比べ骨折の整復操作が難しいという問題点がある。骨折治療において骨折整復は必要不可欠な要素であり,今後さらなる手技の進歩や新たなデバイスの開発がまたれる。
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