Japanese
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特集 脊椎脊髄外科の最近の進歩
Ⅱ.各種疾患に対する治療法・モダリティ
脊椎外傷への治療
骨盤輪骨折に対する低侵襲手術
Less invasive surgery for pelvic ring fracture
高尾 正樹
1
,
濱田 英敏
1
,
安藤 渉
2
,
菅野 伸彦
2
Masaki TAKAO
1
,
Wataru ANDO
2
1大阪大学大学院医学系研究科,器官制御外科学整形外科
2同上,運動器医工学治療学
キーワード:
Iliosacral screw
,
Transiliac transsacral screw
,
3D fluoroscopic navigation
Keyword:
Iliosacral screw
,
Transiliac transsacral screw
,
3D fluoroscopic navigation
pp.685-690
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000887
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要旨:骨盤輪骨折は高所転落や交通事故など高エネルギー外傷で発生するが,近年は加齢に伴う骨脆弱性により軽微な外傷で発生する脆弱性骨盤輪骨折が増加している。いずれも早期に低侵襲に骨盤輪を再建することができれば,その後の良好な機能回復が期待できる。損傷骨盤輪の安定化において後方骨盤輪の固定が重要で,様々な固定方法が考案されている。経皮的仙腸関節スクリュー固定,経皮的経腸骨経仙骨スクリュー固定は最も低侵襲な方法であるが,X線透視下に安全なスクリュー経路を見いだし,そこにスクリューを刺入することは容易ではない。術前にCTを用いて三次元計画を立案し,疑似X線像を作成して術中参照する方法は有用である。また,さらに安全性を高めるためナビゲーションシステムを用いる方法が開発されている。特に術中整復後に三次元X線像を撮像し,その画像に対してガイドワイヤーの方向をリアルタイムに確認できる3D fluoroscopic navigationの有用性が近年多く報告され,注目されている。
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