Japanese
English
特集 整形外科同種移植の現状と課題
凍結保存同種皮膚移植の現状
Current status of cryopreserved skin allograft
田中 秀治
1
,
青木 大
2
,
金城 亜哉
2
,
島崎 修次
3
Hideharu TANAKA
1
,
Dai AOKI
2
,
Shuji SHIMAZAKI
3
1国士舘大学大学院,救急システム研究科
2日本スキンバンクネットワーク
3国士舘大学
キーワード:
Allogeneic skin transplantation
,
Skin bank
,
Severe thermal injury
Keyword:
Allogeneic skin transplantation
,
Skin bank
,
Severe thermal injury
pp.1595-1601
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000701
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要旨:近年の重度熱傷患者に対する救命率向上は早期熱死組織除去の導入と切除後の同種皮膚,培養皮膚,などの皮膚移植による外科集学的治療の進歩が大きく寄与している。皮膚移植には大別して自家皮膚移植(自分の皮膚を体の他の部位の欠損部に移植する方法)と同種皮膚移植(他のヒトから採取された皮膚を移植する方法),さらに培養表皮や代用真皮を用いた方法がある。自家皮膚移植は皮膚欠損や熱傷治療などの治療法として一般的に形成外科や皮膚科,熱傷治療施設で日常診療として行われている。一方,わが国で本格的に凍結保存した同種皮膚(バンクドスキン)を臨床使用できるようになったのは1994年に日本スキンバンクネットワークが設立されてからである。以来25年にわたり活動してきたが,その運営は決して安楽な道ではなかったし,今後も予断を許すものではない。保険点数の適正化や全国で均一に対応できる組織移植コーディネーター体制の確立など課題は山積している。
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.