Japanese
English
シンポジウム 膝十字靱帯再建における素材の選択
新鮮凍結同種腱
Quantitative Evaluation Following Arthroscopic ACL Reconstruction Using Fresh-frozen Allogeneic Tendon
中田 研
1
,
史野 根生
2
,
井上 雅裕
1
,
前田 朗
1
,
小野 啓郎
1
Ken Nakata
1
1大阪大学医学部整形外科
2大阪労災病院スポーツ整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka University Medical School
キーワード:
前十字靭帯再建術
,
ACL reconstruction surgery
,
新鮮同種腱移植
,
fresh-frozen allograft
,
定量的評価
,
quantitative evaluation
Keyword:
前十字靭帯再建術
,
ACL reconstruction surgery
,
新鮮同種腱移植
,
fresh-frozen allograft
,
定量的評価
,
quantitative evaluation
pp.1259-1266
発行日 1992年11月25日
Published Date 1992/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900981
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抄録:前十字靱帯(以下ACL)再建術の現時点での成果と限界を探る目的にて,新鮮凍結同種腱を用いた鏡視下ACL再建術を行い,臨床上良好に経過している患者47例につき,術後18~36ヵ月の時点で,prospectiveに膝の前後方向の動揺性と下肢筋力を定量的に評価した.膝20゜屈曲位での測定器械を用いた前方引き出し試験を行い,200N前方引き出し力における脛骨の大腿骨に対する移動量を測定した.下肢筋力は,Cybex IIを用いて等速性収縮筋力を測定した.
ACL再建術後の膝の前方動揺性は,反対側の健常な膝より平均1.0±2.0mm大きく,有意差を認めた.しかし,男性患者24例のみでは,健側との差は平均0.6±2.1mmで有意差を認めなかった.下肢筋力は,60゜/秒の角速度での膝伸展筋筋力のピークトルクは手術側は健側の83%と有意に低かった.60゜/秒の角速度での膝屈筋筋力と,180゜/秒の角速度での膝伸展筋筋力,膝屈筋筋力とも,手術側と健側で有意差を認めなかった.
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