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特集 整形外科同種移植の現状と課題
脳死体からの同種手移植の現状
Update of human hand transplants from brain-dead patients
村松 慶一
1
Keiichi MURAMATSU
1
1山口大学大学院医学系研究科,整形外科
キーワード:
Hand transplant
,
Allograft
,
Brain-dead patient
Keyword:
Hand transplant
,
Allograft
,
Brain-dead patient
pp.1603-1608
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000703
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要旨:世界で行われている脳死体からの同種手移植の現状と日本における問題点について考察した。2017年まで,文献などで確認されている脳死体からの同種手移植全患者数は77例115手で,地域別には,欧州33例53手,北米24例35手,アジア20例27手となっている。最近は,一手移植よりも両手移植が増加している。臨床成績は各施設で異なるが,急性拒絶反応が高率に生じるにもかかわらず拒絶壊死を免れ,移植手の神経回復も期待以上に改善している。日本国内では手移植の研究報告は多くあるが,臨床経験はない。今後,倫理的,法律的,経済的,施設的問題に解決策を導かなければならない。手移植は,First do not harmの移植原則に反し,安全な免疫療法の確立が望まれる。
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