Japanese
English
臨床
整復固定に難渋する大腿骨転子貫通骨折の骨折線
Fracture line of the penetrated trochanteric fracture of the femur assessed by three dimensional computed tomography
久留 隆史
1
,
湯朝 信博
1
,
堀 淳司
2
,
友田 統明
3
Takashi HISATOME
1
,
Junji HORI
2
,
Nobuaki TOMODA
3
1板橋中央総合病院,整形外科
2中国労災病院,整形外科
3新東京病院,整形外科
キーワード:
Irreducible trochanteric fracture of the femur
,
Open reduction
,
Penetrated trochanteric fracture of the femur
Keyword:
Irreducible trochanteric fracture of the femur
,
Open reduction
,
Penetrated trochanteric fracture of the femur
pp.1507-1512
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000676
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要旨:閉鎖的整復固定に難渋する転子部骨折の中に,通常の転子部骨折とは明らかに異なり転子間を貫通するかのような骨折線が存在する症例がある。3D-CTにて観察すると転子部骨折に特徴的な転子窩から転子間窩に走る基本骨折線の後方成分を認めず,大転子頂部やや末梢から小転子頂部に向かって転子間を貫通するように単純な骨折線が走行している。本骨折は当院において3年間で治療した大腿骨転子部骨折342例のうちの4例(1.2%)に存在し,平均年齢は56歳(50~62歳)と比較的若年で高エネルギー外傷による受傷であった。骨頭骨片が屈曲・外旋転位し骨幹部骨片に乗り上がるように腹側へ転位した症例では,特に整復位獲得に難渋した。転子部骨折と診断される疾患の中に,基本骨折線の後方成分が存在せず転子間を貫通するような特殊な骨折線を認める骨折がある。これらの骨折は,真の関節包外骨折で転子貫通骨折と定義すべき骨折型であると考える。
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