Japanese
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特集 運動器の健康と栄養
食品摂取の多様性と運動器の健康
Importance of dietary variety to prevent locomotive syndrome
成田 美紀
1
,
新開 省二
1
Miki NARITA
1
1東京都健康長寿医療センター研究所
キーワード:
Dietary variety
,
Sarcopenia
,
Osteoporosis
Keyword:
Dietary variety
,
Sarcopenia
,
Osteoporosis
pp.1045-1053
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000572
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要旨:高齢期にロコモティブシンドロームを予防または改善する上で,日々の食事/栄養は可変的因子であり,運動と並び対策の柱の一つである。わが国の一般高齢者のタンパク質,カルシウム,ビタミンDなどの摂取量は,平均的に不足していると考えられ,今後増やす必要がある。その対策として,栄養素を単一の食品やサプリメントで補充するのではなく,多様な食品の摂取を通じて様々な栄養素をバランスよく摂ることが肝心である。食品多様性に関する指標は,その種類および分析方法が複数存在するが,当研究所においても,日本人高齢者を対象とした食品摂取の多様性得点(DVS)が開発されている。ロコモティブシンドロームの原因疾病として重要なサルコペニアと骨粗鬆症の2つを取り上げ,それらの予防や対策に向け検討した結果,DVSが7点以上の高齢者では,栄養素密度が高い食事をとっており,サルコペニアの進展や骨粗鬆症の罹患が抑制される可能性がある。
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