骨粗鬆症マネジメントupdate
骨粗鬆症の疫学 ROADスタディから見えてきたもの
吉村 典子
1
1東京大学医学部附属病院22世紀医療センター ロコモ予防学講座
キーワード:
Vitamin D
,
危険因子
,
骨粗鬆症
,
コホート研究
,
発生率
,
有病率
,
筋肉減少症
Keyword:
Osteoporosis
,
Risk Factors
,
Vitamin D
,
Cohort Studies
,
Incidence
,
Prevalence
,
Sarcopenia
pp.85-89
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2017232561
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筆者らが実施している大規模住民コホート調査ROADの結果から,日本骨代謝学会の骨粗鬆症診断基準を用いて骨粗鬆症(OP)の有病率(40歳以上)を求めたところ,腰椎L2-4では男性で3.4%,女性で19.2%,大腿骨頸部の場合男性12.4%,女性26.5%となった.ベースライン調査時にはOPではなかったが,3年後の追跡調査時にWHO基準に基づいてOPの範疇に入った者を発生者と定義したところ,OPの累積発生率は腰椎では0.76%/年,大腿骨頸部では1.83%/年であった.血清25-hydroxyvitamin D低値はOPの発生リスクであり,またOPの存在はサルコペニア発生のリスクとなっていることがわかった.
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