特集 骨粗鬆症 最新の知見に基づいた治療薬の考え方・使い方
合併症・併存症をもつ骨粗鬆症患者における予防・治療の実践ポイント 糖尿病×骨粗鬆症
稲葉 雅章
1
1大野記念病院
キーワード:
Insulin
,
股関節部骨折
,
骨粗鬆症
,
大腿骨頸部骨折
,
転倒・転落
,
低血糖症
,
糖尿病-2型
,
共存疾患
,
筋肉減少症
,
骨折-骨粗鬆症性
,
フレイル
Keyword:
Hypoglycemia
,
Femoral Neck Fractures
,
Frailty
,
Accidental Falls
,
Insulin
,
Comorbidity
,
Osteoporosis
,
Hip Fractures
,
Diabetes Mellitus, Type 2
,
Sarcopenia
,
Osteoporotic Fractures
pp.3337-3341
発行日 2020年10月5日
Published Date 2020/10/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2021054716
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<Key Points>◎骨粗鬆症と糖尿病は共に高齢者での有病率が高くなり、人口の高齢化に伴い両者の合併率はますます高くなる。◎2型糖尿病では肥満に伴い、骨量は増加するものの骨折率は上昇する。この機序として酸化ストレス増大による骨質の劣化、骨微細構造の劣化、皮質骨多孔性の促進、さらにはインスリン欠乏・持続的な高糖濃度曝露による骨芽細胞数低下を伴う骨形成不全で骨微細損傷の修復不全などが挙げられる。◎糖尿病での血糖コントロール悪化に伴う尿糖排泄による尿中Ca喪失の増加が高回転型骨粗鬆症を惹起し骨量低下を来す機序も想定される。◎低血糖・サルコペニア・糖尿病の眼や足の合併症に伴う転倒リスクの上昇が骨折率上昇に大きく関与する。
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