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特集 整形外科医に役立つ高齢者リウマチ性疾患の知識
高齢者リウマチ性疾患における感染症マネジメント
Infectious disease management of elderly patients with rheumatic disease
井畑 淳
1
Atsushi IHATA
1
1国立病院機構 横浜医療センター,膠原病・リウマチ内科
キーワード:
Senescence
,
Rheumatic disease
,
Infectious disease
Keyword:
Senescence
,
Rheumatic disease
,
Infectious disease
pp.957-967
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000544
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要旨:高齢者は加齢に伴い免疫機能の低下,呼吸器系・筋骨格系の変化が起こり易感染性となる。近年リウマチ性疾患に対する治療はより積極的なものに変わってきており,感染症の発症リスクは高まっている。副腎皮質ステロイド,免疫抑制剤と抗リウマチ薬,生物学的製剤,JAK阻害薬などの使用は全般に感染症リスクを上昇させるが,薬剤特有の病原体への易感染性も報告されている。また,病原体や治療によって感染リスクとなりうる因子はそれぞれ異なる。肺炎球菌・肺結核・ニューモシスチス肺炎・B型肝炎ウィルス再活性化・帯状疱疹・カンジダ症など代表的な感染症の病態・予防については知っておくことが望ましい。感染症マネジメントはリスク評価・予防策・併存疾患の治療・早期発見と患者教育からなる。患者ごとに保有するリスク因子は異なるため全般的な注意点に加えて,治療戦略や対象病原体に応じた対策を練り,患者に応じたマネジメントが必要となる。
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