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特集 整形外科医が知るべきスポーツ内科学
冬季スポーツ競技帯同時の実際,注意点
Role of delegation physician in winter games
石田 浩之
1
Hiroyuki ISHIDA
1
1慶應義塾大学,スポーツ医学研究センター
キーワード:
Sports event
,
Infectious disease
,
Prevention
Keyword:
Sports event
,
Infectious disease
,
Prevention
pp.51-60
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001151
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要旨:チームに帯同する内科医の役割の一つに感染症のコントロールがある。冬季競技では,インフルエンザ,ノロウイルス感染症がしばしば問題となるが,季節を問わず,予防策(マスク,手洗い,予防接種など)だけではなく,発症時のaction plan(迅速診断,適切な治療[措置],隔離など)を事前に立てることが重要である。また,季節性や地域性を考慮し,想定される感染症のリスクに関する啓発活動も事前準備として忘れてはならない。冬季の帯同で留意すべき感染症以外の疾患に運動誘発性喘息がある。乾燥した寒冷気の吸引が発作の誘因と考えられている。治療で使用できる薬剤はドーピング規程により限定されているので,投薬においては注意を要する。まだ,寒冷曝露により虚血性心疾患の発作が誘発されることもあるので,中高齢のスタッフが同行する場合,心臓血管系のリスク評価や既往歴の聞き取りが必要である。
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