Japanese
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特集 Hip-Spine-Knee syndrome
脊椎からか? 股関節からか? 重度脊柱変形と股関節疾患合併例に対する治療ストラテジー
Surgical treatment strategy in patients with severe spinal deformity and osteoarthritis of hip joint
大和 雄
1
,
古橋 弘基
1
,
山田 智裕
1
,
松山 幸弘
1
Yu YAMATO
1
1浜松医科大学,整形外科
キーワード:
Hip-Spine syndrome
,
Spino-pelvic alignment
,
Osteoarthritis/hip joint
Keyword:
Hip-Spine syndrome
,
Spino-pelvic alignment
,
Osteoarthritis/hip joint
pp.843-851
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000513
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要旨:重度脊柱変形と変形性股関節症を合併している症例に対する現時点でのわれわれの治療ストラテジーでは,患者の問題となっている症状を直接的に取り除くために,症状が優位な方を先に手術を行う。股関節を先に手術を行う際には非常に高い術後脱臼のリスクを避けるために,dual mobility socketを用いる。先に脊椎矯正固定術を行うと骨盤の傾斜位置が決まっているために,後のTHA施行時に適正な臼蓋カップ設置角度を決めやすくなる。THA施行例に脊椎矯正固定術を施行する際は,術後のTHA脱臼を避けるためにシミュレーションを用いて,手術時には骨盤が前傾しすぎないように脊椎の矯正を調整している。脊椎と股関節は骨盤を挟み隣接しており,変形に対して互いに代償している。そのため,治療においては脊柱変形と変形性股関節症の自然経過や手術加療後のアライメント変化を理解することが重要である。
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