Japanese
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経験
劇症型溶血性連鎖球菌感染症の6例の検討
Six cases of streptococcal toxic shock syndrome
渡辺 憲弥
1
,
三井 勝博
1
,
福澤 拓馬
1
Kenya WATANABE
1
1長野県立須坂病院,整形外科
キーワード:
Streptococcal toxic shock syndrome
,
Negative pressure wound therapy
,
Amputation
Keyword:
Streptococcal toxic shock syndrome
,
Negative pressure wound therapy
,
Amputation
pp.769-774
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000492
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要旨:本検討6例の内訳は,四肢切断により救命した2例,抗生剤治療により全身状態の改善を得てからdebridement後に陰圧閉鎖療法(negative pressure wound therapy;NPWT)を開始し患肢を温存した1例,抗生剤治療のみで治癒を得た2例,および四肢切断の機会が得られずに救命しえなかった1例である。壊死性筋膜炎の診断にはLRINEC(laboratory risk indication for necrotizing fasciitis)スコアが一助となるものの,受診や検査のタイミングによってスコアは劇的に変化するため他の臨床所見も含めた総合的な評価が必要である。また今まで植皮を要していたような軟部組織欠損を伴う創に対してNPWTを使用することにより,期間を要するものの低侵襲に治癒が得られる可能性が示唆された。迅速な診断と治療を要するSTSSでは,A群β溶血連鎖球菌抗原キットによる迅速検査や浸出液のグラム染色による検鏡が重要であると考えられた。
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