特集 ますます必要になるかぜの専門知識
【原因別の対応】
溶血性連鎖球菌
宇野 敦彦
1
Uno Atsuhiko
1
1大阪急性期・総合医療センター耳鼻咽喉・頭頸部外科
キーワード:
かぜ
,
溶血性連鎖球菌
,
咽頭炎
,
抗菌治療
,
A群溶連菌
Keyword:
かぜ
,
溶血性連鎖球菌
,
咽頭炎
,
抗菌治療
,
A群溶連菌
pp.1503-1506
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001887
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はじめに
かぜ症候群とされる急性上気道炎は,多くがウイルス感染によって生じるが,同様な症候でも,細菌感染によって生じる咽頭炎・扁桃炎では抗菌薬治療の対象となるため,鑑別が重要となる。咽頭炎・扁桃炎の原因となる細菌では,A群β溶血性連鎖球菌(Group A beta hemolytic streptococcus:GABHS,あるいはGroup A streptococcus:GAS,本稿ではGASを用いる)の頻度が高く,治療標的として最も重視される。咽頭炎に関連して溶血性連鎖球菌(溶連菌)と呼ぶ場合はほぼGASを意味している。

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