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特集 高齢者の脊髄損傷
びまん性特発性骨増殖症に伴う脊椎外傷
Spine fractures in patients with diffuse idiopathic skeletal hyperostosis
澤上 公彦
1
,
田仕 英希
1
,
湊 圭太郎
1
,
石川 誠一
1
Kimihiko SAWAKAMI
1
1新潟市民病院,整形外科
キーワード:
Diffuse idiopathic skeletal hyperostosis
,
Spine fracture
,
Mortality
Keyword:
Diffuse idiopathic skeletal hyperostosis
,
Spine fracture
,
Mortality
pp.291-298
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000369
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要旨:びまん性特発性骨増殖症(DISH)に伴う脊椎外傷患者が増加してきている。骨折診断の遅れ,麻痺悪化のリスクが高い,生命予後不良が特徴である。診断には軽微な外傷であっても常に骨折を疑うことが重要であり,CT,MRIによる全脊椎のスクリーニングも推奨されている。急性期においては骨折部への応力集中に伴う脊椎転位をきたしやすいため,麻痺悪化のリスクを考慮して,神経症状が軽度であっても骨折診断の確定後は早急に手術を行うべきである。術式は後方固定術3 above-3 belowが基本であるが,高齢者の多い本脊椎外傷においてはその侵襲は決して小さくない。特に肋椎関節の癒合や肋骨骨皮質の肥厚を認める場合は胸郭可動性が低下しており,肺炎リスクの上昇に伴い生命予後不良となるため,注意を要する。
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