Japanese
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特集 創外固定でなければできない治療
手の外科領域における創外固定
Efficacy of external fixation in hand surgery
深澤 克康
1
,
小林 康一
1
,
岡﨑 裕司
1
Katsuyasu FUKASAWA
1
1関東労災病院,整形外科
キーワード:
External fixation
,
Hand surgery
,
Digit
Keyword:
External fixation
,
Hand surgery
,
Digit
pp.173-182
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000342
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要旨:創外固定が必要不可欠な治療手段の一つであることは,手の外科領域においても論をまたない。指欠損に対する仮骨延長法は,指骨とともに皮膚,神経,血管を含む軟部組織を延長することにより指を再建する。欠点として治療期間が長く,ピン感染,早期骨癒合,癒合遷延などの合併症があり,手術操作,治療経過には細かい配慮が必要である。PIP関節脱臼骨折に対する動的(牽引型)創外固定は,牽引力を利用することで関節軟骨を温存しながら早期からの可動域訓練を行うことができる有用性の高い治療法である。手指骨骨折では一般的にKirschner鋼線固定による治療が行われるが,骨折型や部位,状態によって,低侵襲かつ強固な創外固定により,早期可動域訓練を可能とする。皮膚性瘢痕拘縮や関節拘縮の治療の一つとして,創外固定の有用性も報告されている。延長型創外固定の特性を生かした興味深い治療法である。
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