Japanese
English
研究
手外科手術におけるIVRAとANBの比較
-—後方視的比較研究—
Comparison of IVRA with ANB for hand surgeries;a retrospective study
濵本 健作
1
,
渡辺 淳
2
,
加藤 礼乃
3
,
福内 正義
3
Kensaku HAMAMOTO
1
,
Atsushi WATANABE
2
,
Ayano KATO
3
1東京曳舟病院,整形外科
2浅草病院,整形外科
3安房地域医療センター,整形外科
キーワード:
Intra venous regional anesthesia
,
Ultrasound guided nerve block
,
Hand surgery
Keyword:
Intra venous regional anesthesia
,
Ultrasound guided nerve block
,
Hand surgery
pp.467-471
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001253
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要旨:上肢短時間手術の区域麻酔法として,超音波ガイド下での各種神経ブロックが全盛であるが,当科では静脈内区域麻酔(IVRA)も行っている。今回,IVRAと腋窩神経ブロック(ANB)を後方視的に比較検討した。対象は2014年4月から2018年1月までに,肘関節以下での手術に区域麻酔を施行した75例(IVRA 40例,ANB 35例)とした。麻酔投与から手術開始までの時間,手術時間,合併症の有無などにつき検討した。手外科手術におけるIVRAには,患側上肢に静脈路が確保できなければ施行することができないこと,駆血時間が長くなるとターニケットペインが生じるため,35分を超えるような手術には不向きであることなど,いくらかの制限がある。しかし本研究の結果において,麻酔投与から手術開始までの時間はIVRA群で有意に短く(p<0.05),麻酔効果に関してもANBと有意差がなかったことから,手技自体が簡便であり一定の麻酔効果が期待できる点で,IVRAは各種神経ブロックと同様に有用な区域麻酔法といえる。
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