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特集 創外固定でなければできない治療
創外固定の歴史
History and development of external fixation
山崎 修司
1
,
門司 順一
2
Shuji YAMAZAKI
1
,
Jun-ichi MONJI
2
1独立行政法人国立病院機構 北海道医療センター,整形外科
2松田整形外科記念病院,整形外科
キーワード:
External fixation
,
History
,
Development
Keyword:
External fixation
,
History
,
Development
pp.135-142
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000336
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要旨:創外固定は,骨折治療において経皮的に金属製のピンやワイヤーを骨片に刺入してそれらを体外の副子に連結することで骨折部を固定する手術法として始まった。起源は不明だが,文献的には1853年のフランスでの報告が最初とされる。以後,ピンやワイヤーおよび副子の形状や強度に様々な改良が加えられることで治療成績が向上し,骨折治療における創外固定の地位は確立されていった。その後,1950年代には創外固定器装着後に骨切りを行い,術後に体外副子の長さを漸次的に調整することで骨延長を行う仮骨延長法あるいはdistraction osteogenesisという画期的な概念が登場し,特にIlizarovによるリング式創外固定器の考案により複雑な変形矯正も可能となり,創外固定の有用性は飛躍的に向上した。その後もコンピュータプログラミングを用いて正確に変形矯正を行うシステムの導入など,創外固定法は進歩し続けている。
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