Japanese
English
特集 手・手関節鏡手術の現状と未来
MP関節伸展拘縮に対する関節鏡視下手術
Arthroscopic mobilization of metacarpophalangeal joint extension contracture
四宮 陸雄
1
,
砂川 融
2
,
中島 祐子
1
,
兒玉 祥
1
,
林 悠太
1
,
安達 伸生
1
Rikuo SHINOMIYA
1
,
Toru SUNAGAWA
2
1広島大学大学院,整形外科
2同上,上肢機能解析制御科学
キーワード:
MP joint
,
Extension contracture
,
Arthroscopic mobilization
Keyword:
MP joint
,
Extension contracture
,
Arthroscopic mobilization
pp.77-81
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000317
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要旨:近年,関節鏡の小型化などテクノロジーの進歩により小関節へ関節鏡視下手術が応用されるようになってきた。特に,手指MP関節は牽引により十分なworking spaceが確保できるため診断だけでなく治療も行える。われわれは新しい試みとして橈骨遠位端骨折や中手骨骨折などで生じたMP関節伸展拘縮例に対し鏡視下関節授動術を5名7指に行った。授動術の手順は罹患指を5kgで垂直牽引し伸筋腱の橈側と尺側にportalを作成し,MP関節内へ径1.9mmの関節鏡を挿入する。シェーバーなどを用いて関節内のデブリスを切除し背側関節包,橈側・尺側の側副靱帯を同定する。剪刀もしくは電気手術機器を用いて,① 背側関節包,② 橈側・尺側側副靱帯のいずれか,もしくは両方を切離する。術後平均3.8カ月での自動屈曲角度は平均36.5°,他動屈曲角度は平均43.6°と,術前より改善した。低侵襲な鏡視下関節授動術はこれまでのopen surgeryに変わる新しい方法となりうる可能性がある。
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