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MRI検査では脳腫瘍の境界を決定することが難しい例があり,腫瘍摘出範囲の確定に影響する場合がある。種々の悪性腫瘍の病期診断に用いられているFDG(18F-fluorodeoxyglucose)は,正常脳への高い生理的集積のため腫瘍辺縁の評価に限界がある。腫瘍イメージングとして,アミノ酸代謝を反映した数々のPET薬剤が長年開発され,脳腫瘍の存在する領域を明確に可視化し,その活動性を予測することが可能となった。その代表的なPET薬剤としてメチオニンPET(11C-MET)があるが,短半減期核種(約20分)の11C標識であるため,利用はサイクロトロンと特定のPET薬剤合成装置を備えた施設に限られる。米国エモリー大学は,腫瘍診断を主な目的とした非天然型アミノ酸を骨格としたフルシクロビンPET(trans-1-アミノ-3-[18F]フルオロシクロブタンカルボン酸:anti-[18F]-FACBC)を開発した1)。我が国では診断用放射性医薬品としてフルシクロビンPETの保険適用を目的とした計画が進み,2021年3月に「初発の悪性神経膠腫が疑われる患者における腫瘍の可視化。ただし,磁気共鳴コンピューター断層撮影検査による腫瘍摘出計画時における腫瘍摘出範囲の決定の補助に用いる」を効能または効果とする製品名「アキュミン®静注」の医薬品製造販売が承認され,2024年7月よりフルシクロビンPETをデリバリー形式で利用できる状態となった2)。アキュミン®静注の利用が開始されてまもない2024年8月には,日本核医学会より「フルシクロビン(18F)診療ガイドライン2024」が公表された。また2025年1月には市販直後調査の結果,アキュミン®静注に対する副作用の報告はなかったと報告されている。現在はアキュミン®静注を利用する施設が徐々に増加してきている。本稿ではアキュミン®静注の保険適用と有用性について日本核医学会の診療ガイドラインの内容を含めて紹介する。なお,本稿で使用されるフルシクロビンとアキュミン®静注は同一の構造式を有するPET薬剤である。
Fluciclovine(anti-[18F]-FACBC PET) was developed as a PET imaging agent for diagnosing malignant tumors by targeting amino acid transporters. In Japan, fluciclovine PET(brand name:AXUMIN®)was approved for the visualization of tumors in patients suspected of having primary malignant gliomas. The approval also supports its use in assisting surgical planning when combined with magnetic resonance imaging. In August 2024, the Japanese Society of Nuclear Medicine published the Fluciclovine(18F)Clinical Practice Guidelines 2024. With the number of facilities adopting AXUMIN® PET imaging gradually increasing. This review explores its applications, clinical value, and key points from the newly published guidelines.

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